戸部けいこさんの訃報
本屋さんの漫画雑誌コーナーを見ていて「フォアミセス」の表紙を見て「あっ」と・・・
「フォアミセス」はその名の通りミセス層向けの漫画雑誌でこれに連載されていた「光とともに・・・」は自閉症児の育児を描いた作品でした。
自閉症「児」とはいえ、既に世代は中学生となっていて大人へなりつつある子育てへの戸惑い、自閉症児は自閉症の大人になるという現実とどう向き合っていくのか、雑誌をときどき買っていただけですが(、そのために、休載されてることも闘病中であることも知りませんでしたが)、現実に真摯に向き合っている佳作と思っていました。
作者の死去による未完の作品はたくさんあるわけですが、戸部さんは最終話のネームまでは遺していかれたそうです。
これまでに、取材してきた自閉症に関わる問題と協力と理解を得てきた方への精一杯のことだったと推察します。
合掌。
***以下秋田書店のHPより***
【訃報】読者の皆様へ |
病気療養の為、『光とともに…~自閉症児を抱えて~』を休載させて頂いておりました戸部けいこ先生が、去る1月28日に都内病院にてお亡くなりになりました。 ここに謹んで戸部けいこ先生のご冥福をお祈り申し上げます。 昨年の11月号誌上では、戸部先生ご本人からの復帰を目指すコメントを掲載し、編集部としてもそれを強く信じてまいりましたので、誠に残念でなりません。 「ひとこと“自閉症”と言えば、何の説明もいらない社会を願って!」 その思いから生まれた『光とともに…~自閉症児を抱えて~』は、2000年の連載開始当初より、多くの読者の方々、取材をさせて頂いた多くの方々に愛され、支持されてきた作品です。 戸部先生は、頂戴したご意見・ご感想の一つひとつを大切に、最後の最後までこの作品に取り組んでいました。その構想は、未発表の2本の完成原稿と、まだ絵の入っていない「ネーム」という形での2本の計4作品で完結しております。 今月号から2か月にわたって掲載いたします2作品は、生前闘病中のベッドで構想を練り、一時退院の折、精力的に描き上げたものです。 「ネーム」のみの2作品につきましては、単行本15巻で収録し、先生がお考えになっていた作品完結への構想を遺したいと思います。詳細につきましては、また誌面等でお知らせさせて頂きます。 休載中も、読者の皆様には、病状を案じるお手紙や、連載再開を願うご声援を数多く頂戴いたしました。 誠にありがとうございました。 |
フォアミセス編集部 |
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