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2009.06.27

『ちはやふる』

《末次由紀/講談社》

ときどきチェックしてた連載中の漫画を大人買い!(でも、既刊で5巻だけだけど)
知らないうちに「マンガ大賞」とかとってるらしい。
※が、マンガ大賞自体はよく分からん。書店員が選んでるらしいので久世番子さんとかが選考委員かもしれない(んな、ばかな。←ひとりツッコミ)。

隠れた才能を持った主人公が、その競技とひょんなことから出会い、仲間を得、強いライバルと闘いながら頂点を目指す・・・と書いてしまえばありがちなスポ根ですが、面白いです!

・・・ちょっと変わってると言えば、その競技が「競技かるた」なところでしょうか。

***
小学校6年生で福井から転校してきた新(あらた)と出会い、同級生の太一という仲間を得て競技かるたの楽しさに目覚め、才能を開花する千早(ちはや)。
残念ながら、卒業と同時に新は福井へ、太一は遠方の名門私立へ進み、かるたの仲間はいなくなる。
「かるたを続けてたら絶対会える」

***
時は過ぎて高校入学。
太一と再び同じ高校になり、かるた部を作ろうとする千早。
和服が好きで古典オタクのかなちゃん、かるた会で勝負した肉まんくん、学年考査万年2位の机くんを部員に、部を発足させ、近江神宮での全国大会を目指す・・・

それぞれの入部エピソード、体育会系ならでは継続の辛さ・葛藤(やっても勝てない)、マイナー競技ならではの無理解、ひたむきにやることでそれと向き合っていく爽快さ。
全国大会の引率を断り、神社である大会なんてお祭りみたいなもんじゃないかと言っていた「女帝」が、考えを改めていくエピソード。
現役クイーンとの対戦。

どれをとっても、過不足なく書かれていてとても面白いです。
※過不足ない=あらすじだけじゃなく、それ以外の小ネタや伏線がしっかりしているという意味。

しかし、ダサいと言われているクイーンのTシャツの「スノー丸(バケツを取るとチョンマゲがあるヤバカワキャラ=作中説明)」がかわいいと思ってる私はダメでしょうか(笑)

現在5巻まで出ていて、シーンは高1の夏の全国大会の個人戦でクイーンと当たり完敗するまで。(ちなみに団体戦は棄権・・・ここも泣ける)
物語の冒頭は千早のクイーン戦で、出会いを6年前とモノログってるので、高3にはクイーン戦に出るほどになることは分かっています。

***
わたしが読んだ中では一番「ヒカルの碁」に読後感が似ています。
「スラムダンク」のような少年漫画的強弱があります。(ご本人はこの作を出されることは不本意でしょうが・・・)

オススメの作品です。

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