氷室冴子氏死去。
先日実家に帰って、「クララ白書」「クララ白書ぱーとII」「アグネス白書」「アグネス白書ぱーとII」と通読し、大人になった今でも面白いと思ったばかりだった。
ずーっとずーっと書いておられなかったので絶筆したと誤解した話をしたばかりだったので、本当に本当に続きが読めなくなってしまったのだとショックです・・・。
私の少女時代、コバルト文庫は私のような地味系文系にとってほとんど常識でした。
何故か学校の図書館にあった「クララ白書」を大して親しくもなかった誰かが「これ、面白いんだよね」と言ったのを聞いて借り、読み始めたのがきっかけだったと思います。
その後、既刊のほとんどを買い「なんて素敵にジャパネスク」の新刊がどれほど待ち遠しかったことか!
ご本人が結婚を必要としない人生を選ぼうとしていたこともあってか、その主人公たる少女たちは恋をしつつも、それを軸にしないキャラクターに偏っていたように思う。
自分の正義感に忠実で、無駄に意地を張っては後悔する、まるで私のような主人公に気持ちを入れ込んで読んでいた。
頭の悪いことに、つい先月も光太郎と決裂するあたりを泣きながら読んでましたよ。
少女小説を書き続けていたけれど、例えば大和和紀や槇村さとるといった漫画家がうまく少女漫画家から大人向け漫画家に移行したように、氷室冴子も大人の女性向け小説家に移行するものと思っていたのですが・・・(例えば奥田英朗あるいは酒井順子のような)・・・
移行しないんだな・・・と思ってからは、「銀の海 金の大地」を楽しみにしていました。
真秀が転生して幸せになるまでを見たかった。
本当に、本当に残念です・・・。
心からご冥福をお祈りいたします。
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