« 07/1/14 ヒラフ | Main | 子を産む機械 »

2007.01.29

ホワイトカラー・エグゼンプション2

前回のエントリの後、ニセコにスキーに行ったり、仕事で休みを取りすぎたツケが回ってきたりで全然こちらの更新が滞っています。すいませんです。

で、たくさんのコメントをいただいていたホワイトカラー・エグゼンプションですが、結局法案提出は見送られましたね。
昨日も大問題発言(後述)してた厚生労働大臣の任期中にこれをやったといういかにも官僚的思考回路にもしてやられている気がします。

>かとてち
どうして机上の空論を振り回しているヒトの欲のために機械のように休まず正確なシゴトを定額でしなくてはならなくなるのでしょうね。
身を守ることを考えないといけないのかも・・・

>さわさん
「狩猟民族」の論理は「農作民族」の論理には持って来れないってのはそのとおりだと思いますわ。
例え平均点以下の人間であっても仕事をして幸せで最低限度の生活を送る権利はあると思うのですが・・・


***
一応、ホワイトカラー・エグゼンプションについて軽く解説しときます。

現在労働法においては、雇用される労働者を1日の労働時間(8時間)・1週の労働時間(40時間)が法律で定められており、それ以上働かせることは出来ません。
これ以上行う場合には、労使の合意(いわゆる36協定)が必要となり、労使の合意があってはじめて法廷時間外労働を行わせることができるようになります。

ただし、法律には「適用除外」というものが設けられております。
専門的業務・管理監督者については、法定時間が適用されていません。
この法定時間が適用されていない者に「一定の収入を越えるホワイトカラー(事務屋)」を含めましょう、というのが今回の「ホワイトカラー(事務屋)・(の)エグゼンプション(適用除外)」です。

今回は年収要件900万とか言っても廃案になってますが、実際には、専門的業務の者や管理監督者は900万なんかじゃなくてももう既に残業代ゼロで働かされているのです。
もちろん、法律本来が規定する専門的業務でも管理監督者でもない(自分の業務に裁量権を持たない)者も、「係長」とかいう役職は管理職だとか言って全然適用除外になってるのが実態なわけです。
で、事務屋の人たちも、もうもともとサービス残業は当たり前なわけです。

そんな中で、適用除外の者を増やそうったって・・・よっぽど上手くやらないと無理だと思います。
個人的には、寧ろ裁量労働時間制も低賃金の温床で、廃止すべきだと思っています。

|

« 07/1/14 ヒラフ | Main | 子を産む機械 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference ホワイトカラー・エグゼンプション2:

« 07/1/14 ヒラフ | Main | 子を産む機械 »